家族全員がつながりをもちやすい住まいづくり 2024.12.18#コラム
家族の気配を常に感じられ、家族全員がつながりをもった住まいを実現したいものですよね。
住まいづくりの際に少しの工夫を凝らすだけで大きく変わってくるので、今回はそういった工夫について、紹介していきます。
・吹き抜けでつながる空間を
吹き抜けは、効果的な役割を多くあり、高い位置に窓を設けて照明や採光を補ったりやその高低差を活かして空気を循環させたりといった住まいの快適さにつながる効果があるうえに、リビングやダイニングといった家族が集まる場所に吹き抜けを設ければ、上下階でもお互いの気配を感じることができ家族空間と個人の部屋をつなぐことができます。
・階段でつながる空間を
階段は、上の階と下の階をつなぐものですが、その位置により大きな影響を与えます。
2階の子ども部屋につながる階段が玄関から直結するような間取りですと、1階の家族空間から把握がしにくくお互いに気配を感じることが難しくなります。しかし、この階段をリビングやダイニングの一隅に設けるだけでお互いに気配を感じやすくなり、吹き抜け同様、階段も家族をつなげる空間となります。ただ、リビングやダイニングに階段を設置しようとなるとスペースも限られてくるので、直線の階段ではなく踊り場を設けた「折り返し階段」や「L字型階段」上り始めと下り始めの両方が折れている「かね折り階段」など、階段の形は多くあるので設置スペースと階段の設置に必要な面積を考慮しましょう。
これらのように、吹き抜けを設けたり階段の設置場所を工夫するだけで、家全体の空間をつなぐことができ、家族全員がつながりを持った住みやすい空間になるのではないでしょうか。また、調理に時間をかける家庭では、キッチンに立っている時間が一番長いかもしれません。
ですので、自分の調理スタイルに合ったつくりであったり、家族との会話や交流がしやすいつくりにしたりなど、様々な工夫をすることで使いやすく家族とのつながりも考慮したキッチンができるでしょう。
まず、家の中で一番居心地の良い場所に、キッチン・ダイニングを計画することをオススメします。
ただ単にキッチンとダイニングをつなげるのではなく、家族の様子を視野に入れながら料理を作ったり、食卓に向かって作業をしたりするには、ダイニングに向き合う対面キッチンが有効です。
食事づくりを含めて家事を効率よく進めるには、キッチンまわりの間取りが重要になってきます。
キッチンの作業と並行して、行いたい家事を効率よく行うためのスペースの配置を計画したいです。
それらの組み合わせによって、家事のスタイルが大きく変わってくるので自分のスタイルに合った配置を考えてみましょう。
・並列型キッチンとダイニング
リビングに対面し、ダイニングとは横並びにあるキッチンスタイルでダイニングにある食卓までキッチンから、一直線の動きだけで済み、配膳や片付けがスムーズに行えます。
また、食卓に座る誰もがキッチンに入りやすく、気軽にお手伝いがしやすいキッチンになっています。
・仕切れるキッチン
キッチンとダイニングの出入口と棚部分に引き戸などの扉を設けることで、一体的にも独立させても使うことができるキッチンスタイルで、配膳・後片付けをスムーズに行えながら、ダイニングの落ち着きも損なわないつくりとなっています。
また、キッチンとダイニングを仕切れることにより生ゴミや油、煙などダイニングに持ち込むことなく料理やキッチン作業を行えるなどの利点があります。
・キッチンとカウンターテーブル
シンクキャビネットにつなげ、カウンターテーブルを設けたキッチンスタイルで、家族の生活スタイルに合わせた使い方ができます。
朝早く出ていく子どもに朝食を食べさせたり、遅く帰ってくる旦那さんの夜ご飯を用意しておいたりするときに、このカウンターテーブルがあることで、食卓では少し広すぎるというタイミングに重宝します。
キッチンは料理をする空間ではあるものの、長時間過ごすことが多い場所なのでダイニングやリビングなどとの間取りをしっかりと考え、家族とのつながりを感じられるキッチンにすることに加え、キッチンの作りによって様々なスタイルが生まれるので、家族のライフスタイルや自分の料理スタイルの合わせたキッチンをつくることが望ましいと言えます。
家族全員がつながりをもって生活できる住まいにするには、吹き抜けや階段などの空間をうまく活かす方法やキッチンなどの間取りやつくりをつながりが生まれやすいよう工夫する方法など様々な方法が考えられます。
今回紹介したほかにも多くの工夫が考えられるので、家族のライフスタイルを考慮しながら家族全員のつながりが生まれやすい住まいづくりをしていけたらいいですね。